山口健治の“江戸”鷹の目診断「大垣記念」 ツイート 2013/10/31 深谷が逃げ切り 惜敗続きに決着 パワーの衰えを技でカバーするのが、S1を張るベテラン選手である。「大垣記念」(11月2日【土】~5日【火】)に出走予定のS級S班は、山崎芳仁、深谷知広の2人。深谷は今年GI勝ちこそないが、獲得賞金は1億円を超えてグランプリ出場を確実にしている。ここは、全日本選抜覇者・平原康多との“2強”の争いになる。 この2人とともにシリーズを盛り上げるのが、ともに61期で45歳の神山雄一郎と山田裕仁だ。神山のGI・16Vが歴代トップなら、山田のグランプリ3度制覇も特筆に値する。 記念が4日制になってから03年、08年にこの記念を勝っているのが山田。地元の大看板が貫録を示したと言えるが、年齢からくるものなのだろう。前走・熊本記念準決勝で深谷の踏み出しにつけ切れず5着に終わっているように、このところ瞬発力にかげりが見られるようになってきた。しかし今回は2年ぶりの出走。期するものがあるはずだ。 山田とは対照的に、神山はFI西武園を優勝した勢いのまま参戦。関東の先行陣が充実しているのが心強い。 ここは、一時代を築いた61期の両雄の戦いも注目されることになりそうだ。 さて、並びと展開。地元地区は深谷─山田裕。近畿の先行が手薄な村上博幸は勝負どころで3番手にスイッチか。中四国は濱田浩司─岩津裕介、九州は吉本卓仁─小岩大介。関東は平原─齊藤努の埼京コンビと、木暮安由─神山─宗景裕樹で別線になりそうだ。そして北日本の山崎─菊地圭尚は、菊地の前回りもある。他では三宅伸と萩原孝之が圏内と見た。 ラインの先頭にまくり屋がそろうだけに、先行するのは深谷。好位は平原の指定席。まくり狙いの濱田、吉本、山崎には厳しい戦いになる。 逃げても強い深谷が本命。2着続きにピリオドを打ち、2月高松記念以来の優勝を逃げ切りで飾る。対抗は好調な平原。単騎戦からチャンスをうかがう村上博が3番手評価だ。 伏兵は伊藤正樹(愛知・71期)、宮越孝治(富山・82期)、東龍之介(神奈川・96期)の3選手。 地元地区の伊藤は、まくり一発がある。また、宮越は、特進でS級復帰した初戦の9月FI小松島を完全優勝、S級初優勝を演じたばかりだ。神奈川期待の有望株・東とともに1着から狙いたい。◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。 タグ: 大垣記念,山口健二,競輪,週刊アサヒ芸能 2013年 11/7号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [北海道] [愛媛県] [徳島県] [韓国] [静岡県] [北海道] [静岡県] [青森県] [山形県] [岡山県]
深谷が逃げ切り 惜敗続きに決着
パワーの衰えを技でカバーするのが、S1を張るベテラン選手である。
「大垣記念」(11月2日【土】~5日【火】)に出走予定のS級S班は、山崎芳仁、深谷知広の2人。深谷は今年GI勝ちこそないが、獲得賞金は1億円を超えてグランプリ出場を確実にしている。ここは、全日本選抜覇者・平原康多との“2強”の争いになる。
この2人とともにシリーズを盛り上げるのが、ともに61期で45歳の神山雄一郎と山田裕仁だ。神山のGI・16Vが歴代トップなら、山田のグランプリ3度制覇も特筆に値する。
記念が4日制になってから03年、08年にこの記念を勝っているのが山田。地元の大看板が貫録を示したと言えるが、年齢からくるものなのだろう。前走・熊本記念準決勝で深谷の踏み出しにつけ切れず5着に終わっているように、このところ瞬発力にかげりが見られるようになってきた。しかし今回は2年ぶりの出走。期するものがあるはずだ。
山田とは対照的に、神山はFI西武園を優勝した勢いのまま参戦。関東の先行陣が充実しているのが心強い。
ここは、一時代を築いた61期の両雄の戦いも注目されることになりそうだ。
さて、並びと展開。地元地区は深谷─山田裕。近畿の先行が手薄な村上博幸は勝負どころで3番手にスイッチか。中四国は濱田浩司─岩津裕介、九州は吉本卓仁─小岩大介。関東は平原─齊藤努の埼京コンビと、木暮安由─神山─宗景裕樹で別線になりそうだ。そして北日本の山崎─菊地圭尚は、菊地の前回りもある。他では三宅伸と萩原孝之が圏内と見た。
ラインの先頭にまくり屋がそろうだけに、先行するのは深谷。好位は平原の指定席。まくり狙いの濱田、吉本、山崎には厳しい戦いになる。
逃げても強い深谷が本命。2着続きにピリオドを打ち、2月高松記念以来の優勝を逃げ切りで飾る。対抗は好調な平原。単騎戦からチャンスをうかがう村上博が3番手評価だ。
伏兵は伊藤正樹(愛知・71期)、宮越孝治(富山・82期)、東龍之介(神奈川・96期)の3選手。
地元地区の伊藤は、まくり一発がある。また、宮越は、特進でS級復帰した初戦の9月FI小松島を完全優勝、S級初優勝を演じたばかりだ。神奈川期待の有望株・東とともに1着から狙いたい。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。