[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「完成度が高いクインズサリナ」

ちまたで大流行のポケモンGOは、若手騎手を中心に競馬サークルでも広く楽しまれている。このゲームは、実際に長い距離を歩くことがポケモンの卵をかえすことにつながる大事な要素なのだそうで、スイッチオンにしたまま馬の引き運動をすれば、1日3時間も歩く厩務員さんに、一般人はとうていかなわない。

時速20キロぐらいまでなら馬に乗っていても距離は稼げるのだそうで、毎朝7、8頭の調教に乗る若手騎手も、仕事量が増えるほど、ポケモンのレベルが上がる、上がる。

トレセン内にもレアなポケモンが出るスポットが何カ所か存在しているのだそうで、これも数多くの厩舎を回る若手騎手が得意とするところだ。日本一のポケモントレーナーが若手騎手の中から出る可能性は低くないと感じる。たくさん歩いた人が勝ち、というのは馬の育成の極意にも共通するものがあるからだ。

さて、小倉開催のフィナーレは小倉2歳S。ただし、小倉の2歳チャンピオン決定戦と呼ぶことには抵抗がある。1800メートルの新馬戦も多く組まれていて、その中からペルシアンナイト、ミラアイトーンといった大物が勝ち上がっているからだ。このレースが芝1200メートルで争われているかぎり、そういうもどかしさは払拭できないものと思う。新潟（1600メートル）、札幌（1800メートル）とのバランスを考えてのものと思われるが、個人的には1800メートルに条件変更を望む気持ちが強い。

スピード優先の1200メートルなら、この距離で2戦2勝のクインズサリナの完成度の高さを認めないわけにはいかない。馬場が荒れてきた3週目の1分9秒4は評価できるもので、開幕週のキョウヘイの1分9秒0より上位。

とはいえ、最後は枠順の有利不利も見逃せず、どちらかが6番より内の枠を引いたら危険信号。1分9秒3という持ち時計があるレーヌミノルにも同じことが言え、3頭が無事に中枠より外を引き当てれば、このレースは荒れない。

九州産馬カシノマストは、前週のひまわり賞からの連闘勝負。この馬のスピードも相当なもので、血統の地味さに惑わされてはいけない。

函館2歳S5着からの転戦、ドゥモワゼルも圏内。